北伊豆へ家族でドライブ 後篇

車のところへ戻り、東へ向かう。僕がちょっと行ってみたい場所があるのです。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21210873.jpg

修善寺グランドの駐車場に車を入れました。
ここからちょっとしたハイキングです。

愛宕山、と書いてある山を目指す。愛宕山はかつて柏久保山と呼ばれ、山頂に城跡があるんです。
地図上には「北条早雲城山砦」という名称になっていますが、本来のこの城の名称は柏久保城
戦国時代の城趾です。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21211775.jpg

この山城の築城年代ははっきりわかりません。平安末期にこの周辺地域を本拠としていた狩野氏が築いたとも言われますが、おそらく実際には15世紀末、伊勢宗瑞(北条早雲)が作ったものという説が濃厚。

ここから少し北上した韮山の平地に、室町幕府は堀越公方を設置しました。
本来は鎌倉に置いて鎌倉公方を名乗るべき機関でしたが、室町幕府から派遣されてきた足利政知は戦乱相次ぐ相模国に入ることができず、箱根の手前の堀越に仮の御所をおいて動けなくなってしまった。
延徳3年(1491年)、堀越公方足利政知が死去し、その跡目争いが表面化する。政知の後家、円満院は幼い潤童子を世継ぎにしようとしたのですが……潤童子には兄がいた。足利茶々丸です。

茶々丸は日頃の行状が悪く、異常な行動が見られたために幽閉されていた。かなり人格に問題がある男だったようです。すでに20前後という年齢だったにも関わらず、元服もせず、幼名のままでいた。
その、茶々丸が反乱を起こしたのです。反円満院派の伊豆の武士たちの手引があったと考えられています。
茶々丸は母の円満院と幼い潤童子を殺害し、堀越公方となった。その行動は当時の倫理観からしても異常でしたが、彼の後継者としての血筋の正当性は本当でした。伊豆の武士たちはこれに従うことにしたんです。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21212848.jpg

が、やはり人格に問題がある茶々丸、伊豆の武士たちからも離反があいつぐ。伊豆は混乱状態に陥ったらしい。
それを鎮圧、平定すべく幕府から派遣されてきたのが伊勢盛時です。後の北条早雲
伊勢盛時は姉の嫁入り先である今川氏のバックアップをうけ、海路から伊豆に攻め込んだ。上陸地点は、今の三津シーパラダイスがある湾だったと言われる。伊勢の軍勢にプラスして今川氏の兵、そして内応した伊豆の武士たちによって堀越御所は陥落、茶々丸は逃亡。
もっとも、この堀越御所攻防戦はあっさりしたものではなかったという説もあり、数カ月要したという。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21214095.jpg
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21220078.jpg


15分ほど歩いて山頂に到着。意外に残りがいいな。あちこちに土塁がちゃんと残ってる。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21215482.jpg
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21221419.jpg


堀越御所を落としたとはいえ、伊豆の半数の武士たちは堀越公方に従う者たちでした。すんなりとはいかなかった。
以降、10年にも渡って伊勢盛時の伊豆平定事業が続きます。おそらく、彼の生涯でもっとも困難な時期だったと思われる。
その伊豆平定にあたって、伊勢盛時は多数の城を築いています。この柏久保城もそのひとつです。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21222672.jpg

伊勢盛時は、堀越御所を占拠したころからまもなく、出家して頭を剃っています。今日見る北条早雲の肖像画の姿になったわけです。また、名を伊勢新九郎盛時から伊勢早雲庵宗瑞とした。
あくまでも幕府の命によって伊豆を攻めた宗瑞でしたが、戦乱がつづく伊豆から離れることができなくなった。京に戻れなくなってしまったんです。以降、なし崩し的に伊勢宗瑞は伊豆に定着し、韮山城を本拠とする。京から連れてきた家臣、今川から借りた家臣たちが、のちの小田原北条氏の中核となる家臣団です。
戦国大名伊勢宗瑞の誕生です。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21223251.jpg

伊勢宗瑞(北条早雲)の生涯って、まさに数奇な運命ですねえ。
本人の意志とは関係なく、のちの定義からすればまさに戦国時代の幕開けを飾ってしまった。上司の命令で来ただけなのに、「人の国を攻め取った」戦国大名第一号になってしまった。

この柏久保城は、宗瑞の伊豆平定が完了すると役割を終える。まもなく廃城になったといわれます。15世紀末短期間だけ使用されていた城郭です。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21223990.jpg
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21224550.jpg

ちょっと休憩して、下り始めて焦った。
あまりに落ち葉が積もっていて、道が見えないのです。あれ?どこから登ってきた?

10分ほどですが、迷ってしまった。スマホの圏外で、地図も使えん。
スマホのコンパスを見てやっと方角が掴めた。家族連れの時に限ってこの失態。

低山って怖いなー。ましてこういう人のこない低山は道が消えていて迷いやすい。



マイナートラブルはありましたが、無事下山。
ここから南下します。



湯ヶ島で折れて、山道を登っていく。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21225559.jpg

筏場のわさび田に到着。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21230230.jpg

修善寺の蕎麦屋で生のわさびが出てきた。子供は初めて植物の状態でわさびを見たというのです。ここは何度も来ているのですが、子供にわさび田を見せようと思い立ったんですよね。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21230899.jpg

奥から流れてくる冷たい湧き水を利用してわさびを栽培している。
伊豆は非常に湧き水が豊富にあるんです。が、一般人が利用できる湧き水は少ない。多くがわさび農家が所有するものなのです。冷たく澄んだ水はわさび栽培の命です。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21231528.jpg




少し走ると、貴僧坊水神社があります。ここで水くみ。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21232382.jpg

この神社は、江戸時代中頃の寛文年間の創建ですのでさほど古くはない。
貴僧坊(きそうぼう)とはここの地名で、かつてここにあった大久寺を作った吾宝禅師という僧に由来するとされています。
後半の水神社、とは文字通りここに清水が湧くことからつけられた、水の神様。湧き水を神に擬したわけです。水神社は全国にひろくあり、どれも水を祀る神社です。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21233196.jpg


この飛び石を渡っていくと、源泉がある。
周辺にはこの水を利用したわさび田がひろがる。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21233881.jpg
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21234577.jpg


自然のままの源泉なのですが、ちょっと水くみしにくいなあ。水深が浅いので、10リットルポリタンクが入らない。おいてあった柄杓で水をくみました。2Lペットボトルは、ボトルを水に沈めて水を詰めたのですが、そのあいだずっと氷のように冷たい水に手を浸していなくちゃならない。手がかじかみましたよ。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21235284.jpg



冷川峠へ登っていく。
冷川から伊豆スカイラインに入ります。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21235951.jpg

伊豆スカイラインは最近料金が値上げ、そしてETCXを導入したとリリースがあった。
それを実際見に来たのです。

ところが、ここ冷川峠の料金所はまだETCXが使えない。現金で500円払いました。

スカイラインを走ります。
正直このディフェンダーはスカイラインを走って楽しい車じゃないんですが、それでもやはり名道ですねスカイラインは。
日本中の道を走ってきた僕に言わせると、ビーナスラインとここが本州の名道トップ2です。これに九州のやまなみハイウェイ、北海道のサロベツ原野が加わる。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21240814.jpg
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21242000.jpg
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21242577.jpg
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21243016.jpg


さて箱根の出口ではETCXが使えるんですが、料金所で一旦停止し、窓口にETCX利用を伝える、というアナログ方式ですなあwこれははたして導入した意味があるんだろうか?
料金はここで500円支払う。つまり、区間ごとに別料金をそれぞれ支払うという方式に変わったってことです。冷川まで1000円だからかなり上がったなー。利用しにくい道になったかも。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21243816.jpg
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21244764.jpg

箱根峠へ登り、箱根新道を下る。
北伊豆へ家族でドライブ 後篇_d0161702_21245529.jpg


西湘バイパスを使って帰宅したのは16時。
走行距離は220km、平均燃費は13.5km/Lでした。

by punto1150 | 2026-01-09 21:20 | ツーリング・旅行 | Comments(0)

Vストローム800DEとランドローバーディフェンダーで遊びに行く日記帳です。


by punto1150