国道4号線を北上し、福島市の北側、桑折西山城に来ました。
こおりにしやま、と読みます。
城にはこの柵を開けて入る。獣害防止用の柵ですが、クマも出ると書いてある。
今は冬だし、クマも冬眠中でしょう。
戦国時代、政宗の曾祖父伊達稙宗(たねむね)によって作られ、その後伊達家の本拠となった城です。
この城、伊達家の対外的な戦争で使われたというより、伊達家の内紛の舞台となりました。
天文11年(1542)、伊達稙宗の代にその子伊達晴宗との間に親子喧嘩が発生した。
いわゆる天文の乱です。
伊達稙宗は一代で伊達家を大きくした功績があります。が、その方法は戦国大名っぽくないもので、外交をメインとし、政略結婚をはじめとして縁戚関係を周辺大名と結び、まわりを親戚だらけにしてしまうというものでした。同時に室町幕府への付け届けも忘れず、幕府の権威を利用することも忘れない。まあ、非常に平和的な方法なんですが、この軟弱な姿勢に反発する者も多かった。
その代表が、息子の晴宗だったんです。
娘婿の相馬氏に領土の一部を割譲し、また稙宗の三男を越後上杉氏に養子として送り込もうとしたときにその対立が表面化しました。
親父稙宗が鷹狩に出かけた帰り、息子晴宗一派が稙宗を捕らえて閉じ込めてしまった。だが、裏切りがあったのかどうかわかりませんが、親父はあっさり脱出し、娘婿の家にかくまわれたのです。
親父派、息子派に分かれて伊達家は紛争が始まり、周辺大名も巻き込みつつ6年間も闘いが続いた。
最終的に室町将軍の義輝が仲介し、親父が隠居することで紛争は終結。この時、桑折西山城は廃城となりました。
とはいえ、長期間の内紛で伊達家は衰退し、後の政宗の代まで衰えたままでした。伊達家は江戸時代にもお家騒動を起こしており、基本的に仲が良くない大名家なのでしょう。
頂上の本丸跡には、建物跡が発掘されています。
そして展望も素晴らしいな。この平地は伊達(いだて)という地名。
言うまでもなく、伊達氏の名字の地です。だて氏は、室町時代ごろまでは いだて氏を名乗っていたのですが、いつの間にか「い」が省略されていた。今でも、伊達家は正式には「いだて」なのだそうです。
色々寄りたいところがあったんだがな……
もう宿へ向かわないとならない時間です。
福島市から、県境の峠を越えて山形県へ向かう。
標高が上がると、一気に積雪量が増えました。本格的な雪道です。
が、ふかふかした新雪で、グリップはいい。スタッドレスタイヤなら全く問題ありません。
雪が激しく降ってきて、徐々に視界が悪くなってきました。
これくらい降ると大雪といっていいレベルかな。まあ、走行に支障はないです。
雪の峠で、ちょっとびっくりする光景があったので急停止。
萬蔵稲荷神社というらしいが……まるで京都の伏見稲荷みたいだ。
赤い鳥居の中を歩いていくと、またびっくりすることがあった。
赤い和傘をさした和服姿の若い美女が、鳥居のトンネルの中に立っていたのです。ちょっと、非現実的な、ファンタジックな光景に意表をつかれた。
こりゃお稲荷さんのお使いが顕現した、と思うような光景でしたが、足元を見ると三脚と一眼レフ。
どうやら、一人で動画撮影をしていたようなのです。
いや驚いたな。一人で撮影してるなんて。インスタかYoutubeにでも上げるんだろうか。
なかなかない経験でしたね。流石に肖像権に抵触しそうなので画像は貼りませんが。
この神社、全く知らなかったんですが後で調べると1785年創建というから、ちゃんとした神社だ。鳥居の日付が新しいから最近の神社かと思ってた。
もともとは修験道の神社だったという。だからこんな山の中にあるのか。
創建の主は、熊谷万蔵という。だから萬蔵稲荷神社なんですね。
彼はもともとは馬方をやっていたのですが、この峠で出会った老人を自宅に招いたところ、老人は稲荷の化身であると名乗り、馬を3頭くれたというんですね。
万蔵は馬を売ってこの稲荷神社を建立し、自らも出羽三山に入って修行し、晩年は即身仏となったというから筋金入りです。
思わぬ場所で思わぬいい神社にめぐりあいました。
今回は神社巡りは無しと思っていたので、これもいい出会いでした。
七ヶ宿(しちかしゅく)街道を下っていく。
雪はますます激しく降ってきます。
南陽市も雪の中。
国道13号線を北上します。
まだタンク7割残っているが、一応満タンにしておくか、とセルフのスタンドに入ったんですが、セルフのくせに現金オンリーでちょっと驚いた。今時現金のみのスタンドってまだあるんだ。まだまだ地方は現金主義の店が多いです。
山形市街、ルートイン山形南に17時半にチェックインしました。今日の走行距離は463kmでした。
空いてるんだろうか、ダブルの部屋にシングル料金で泊まれた。
まずは夕食です。
Googleマップで検討したところ、すぐ近くに伝説のすた丼屋を発見。
歩いて5分、すた丼と豚汁をいただきました。
すた丼屋は僕の近所だと大船にあり、たまに食べに行っています。僕はそこの店以外ですた丼食ったことなかったんですが、店によってちょっと味が違うものなんですねえ。山形のすた丼はやや味濃いめで、なぜかキャベツの千切りがついてきた。
ホテルに戻り、大浴場に入りました。
広く、綺麗な大浴場でした。
ルートインはどこでもおおよそ同じシステムなので戸惑うことがないのがいいですね。