4月、ランドローバー・ディフェンダー110が納車されて満一年となりました。春夏秋冬、一通り全国走り回った。
走行距離はすでに2万km、よく走ったものだが、これはGWと冬に北海道へ行ったのが大きいでしょう。2回の北海道行きだけで9000km近く走った。毎年このペースというわけではないでしょうな。
昨年9月に走行距離1万kmを越えてしまい、DIYでオイル交換を済ませました。2万kmのオイル交換も結局自分でやることになりました。
さて、1年間走って気がついたこと色々です。
過去の記事と重複する部分がだいぶありますが、まとめとして書いていきます。
重量感のある走り心地
2.5トンに迫る大重量の車です。いい意味でも悪い意味でも、この車の個性を形作る最大の要素だと感じる。
まずいい意味では、走行中の安定感、どっしり感、重厚な乗り味。外乱に非常に強く、何事にも動じない。
だが、重さはそのまま欠点になり、ゼロ発進の加速は軽自動車並み、登り坂で燃費が一気に悪化、特にタイトコーナーでの遠心力の大きさ。今まで1.5トン以下の車にしか乗ったことがなく、大幅に乗り方を変更する必要がありました。ですがこれは結局は「慣れ」ですね。
ただ、非常に強力なブレーキのお陰で、制動距離が伸びたという感覚はない。
パワフルなエンジン
上に書いたことと矛盾する気がしますが、3リッターターボディーゼル、300馬力のエンジンは非常にパワフルです。
もたつきを感じるのは0~20kmまで、一旦速度が乗れば追い越し加速は強烈です。
登り坂でも(燃費は悪化するけど)グイグイ登ってパワー不足は微塵も感じない。
とても静か
以前のゴルフや320dと比較して一番感じるのが、静けさです。とにかくエンジンが静かで、窓を開けていても騒音レベルは大差がない。それでいて回転数が2000回転くらいからグオオオ、と6気筒らしい良い音が聴こえてきます。
ただし、窓を少し開けると風切り音が大きい。おそらく角ばった窓ガラスの形状が影響してると思う。完全に窓を開けきると音は消える。
道を選ばない走破性
四輪駆動で車高の高い車です。通常のダートロードではまるで問題がない。今まで乗ってきた車高の低い車では、ダートを走ると腹をぶつけること数しれず。ですがこの車はまったく腹をこすらない。
豊富な四輪駆動モードを持っていますが、実際にはそう使うものじゃないです。北海道の砂浜で「砂」モードを使ってみましたが、そんなのなくても問題なくズンズン進んでいけた。まあ砂でスタックしたとかでない限り使わんでしょう。雪道でも同様です。冬の北海道では、新雪、圧雪、溶けかけ、アイスバーンなど一通りの雪道を経験しましたが、「氷・雪」モードなど使わずともまずもって安定していた。経験のない圧倒的安定感でした。
水深90センチまでの水中走行能力がありますが、あいにく使ったことがない。万が一道路の冠水に遭遇した場合は安心です。
要するに、まず使わない性能なのだが、いざってときの安心感。ダートロードや積雪路で不安にならない心強さ。これが重要です。
高速道路の安定性
バイクのVストローム800でも感じたのですが、高速安定性は重量が大きな要素となる。一言で言えば重いほど高速道路は安定する。背が高い車ですが、横風でラインが乱れるということはほぼない。過去最高の高速安定性を誇ります。
性能の良い使いやすいオートクルーズコントロールのお陰で、高速道路が全く苦にならない。
予想外に良い燃費
3リッターディーゼルターボエンジン、2.5トン近い重量を考えると、過去の車ならばリッター5km走れば良い方だったでしょう。が、この車の実燃費は 高速道路14~16km/L 一般道12~15km/Lにも及びます。抜群に良い燃費だと言えるでしょう。燃料タンクの容量は89リッターもあり、燃料警告灯がつくまでに1000kmを超える航続距離がある。エアコンをONにしてもあまり燃費に響かないのも特徴です。
ただし、前に書いた通り、登り坂に差し掛かるとぐっと燃費が低下し、10~11km/L程度まで悪化します。
アドブルーの燃費は?
走り方によるかもしれませんが、僕の場合5000km走ってアドブルーの補充量は1.6リッターほどでした。ただ、補充時にアドブルーが溢れてくるまで満タンになったかどうかわからないという構造なので、けっこうこぼしちゃうな。アドブルーは乾燥すると白い粉が残りますが、水で拭き取れます。
断熱性の高いボディ
真夏、38度の外気温で一般道を走りましたが、ほとんど車内に外の暑さが伝わってこない。そして炎天下30分くらい停車して車に戻ってきても、まだ車内が涼しいのです。これは過去の車歴では考えられなかったことです。
真冬の車中泊では、最低マイナス9℃まで経験しましたが、車内の気温はプラス1℃だった。車内の水分が凍るということも発生しなかった。
ただ、断熱性の高さゆえなんですが、停車状態で車内が暑くて外が涼しい場合、中の暑さが逃げていかない。いつまでも暑いままなんです。痛し痒しというところですねえ。
オートクルーズコントロール
納車前にディーラーで聞いた情報では、オートクルーズは低速では効かない、という話でしたが実車は違いました。一度クルコンをセットすると、停止しても前車が動くと自動で走り出してくれる。この点は前のBMWより優れている。停車時間が長いとこの機能は自動でオフになり、「RES」ボタンを押すことで復帰します。前車がいるのを見失って「暴走」することもなく、扱いやすいクルコンです。
意外に楽な車庫入れと転回
幅2m、長さ5mというかなりのデカさ。死角も大きい。ですが車庫入れや転回は予想外に楽です。というのも、まず前輪の切れ角が大きいこと。そして360度全周がみえる外部カメラ、真上視点のカメラがあるから。これ、一回使うとこれ無しじゃ運転できないくらいめちゃくちゃ便利装備です。
充実した安全装備
自動ブレーキなどの安全装備はヨーロッパ水準の非常に高いレベルの物がついています。前方の障害物を何かと誤認することも少なく、精度が高い。
そしてなにより、全周の接近警告があり、角をこすったり内輪差でぶつけるのを防いでくれる。バック時に後方左右に接近する物体を検知して警告してくれるし、ドアミラーの死角警告ランプも適切に動作し、車線変更時の死角カバーは完璧です。全然後ろを振り返る必要性がないくらいです。
液晶メーター
正面メーターパネルの液晶画面、注文できない、注文してないのについていました。画面が三分割され、各々別の情報を表示できる。
便利だなーとか思ってましたが、結局使うのは左右に速度・タコメーター、真ん中に燃費や走行距離を表示させるレイアウトに固定してしまったな。他の表示は試した程度であまり使ってません。これなら標準のアナログメーターでも十分でしょう。
自動ハイビーム
注文した覚えがないのについていたオプションがこれ。
正面の明るさに応じ、対向車や前走車がいなければ自動でハイビームになる。
対向車・前走車が現れると光軸がさっと下向きになります。非常に便利で使いやすい機能です。
が、過去3回ほど、上記の条件でも光軸が下を向かなかった事がある。どうやら光量の低くライト面積が小さい古い車が前にいるとそうなりがちのようです。薄暗いテールランプをつけた旧型のハイエースだと反応してくれなかった。手動でぱっと下向きにできますが、やっぱりとっさのことなので困ります。一応オフにはできる。
安定性の低いカーナビ
この車最大の欠点がこれでした。中央のナビなどが表示される液晶ディスプレイ。オプションの大画面ディスプレイは選ぶことができませんでしたが、標準画面でも十分大きくて見やすい。画面のドット感も少なく、きれいに見えます。
試乗時にはトロいと感じたタッチの反応も、納車されたモデルでは解消されていた。
が、安定性に欠けるってのが最大の問題だった。起動しなくなる、画面がフリーズ、タッチに反応しなくなる、画面が真っ黒になる、Bluetoothと繋がらなくなる、というトラブルがエンジン始動数回に一回は起きる。これが起きると電源ボタン20秒長押ししてリセットしなくてはならない。走行中こんな事やってられないので、大きな問題です。
結局、1年点検の際にプログラム上書きに失敗し、起動しなくなった。ディーラーとしても遭遇したことがないトラブルだったようで、本国メーカーと3週間にわたって連絡し、あれこれ試し、再起動とプログラム上書きに成功したらしい。激しいハングアップは初期不良だったというわけ。
これで上記の症状が良くなってくれればまあ結果オーライなのですが……今のところ、完璧とは言い難いですが、9割は大丈夫、正常に動いています。固まる、真っ黒になる、というトラブルは消えましたが、相変わらずタッチに反応しないという状態がたまに起きる。9割は直ったが、完全ではないという状態です。これ以上は良くならないってことだろうか。
ただ、大前提としてやっぱりナビの操作はアナログスイッチのほうが使いやすい。画面を見ないと操作できないし、ミスタッチが多い。これは慣れとかではなく、絶対変わらない部分です。
超重くてデカいホイール&タイヤ
年に2回はホイール脱着をやるのですけど、もうタイヤを移動させるのも、装着するのも一苦労です。腰悪くしそうだし、実際この作業をやると翌日まで腕が筋肉痛になり、足腰がだるい。これについては、サポートしてくれる道具を見つけたので次のホイール脱着で試してみるつもりです。
もうひとつ、タイヤ直径がバカでかいので、使わないホイールの置き場所にも困りますな。
洗車がマジ大変
まず車の表面積が大きい。それだけでも洗車に時間がかかりますが、加えて屋根とボンネットが高い。脚立を使わないと掃除するのは不可能。窓の面積も超広いので、内外きれいにするには大変な手間がかかる。
ガソリンスタンドにある洗車機にいれるには、事前の確認が必要です。幅2m、高さ2mに対応していないとならない。それでも外部形状のせいでかなり洗い残し部分が出ます。スペアホイールの裏側など、全くきれいにならない
車内も非常に広く、掃除面積が大きい。車内外全部掃除するとなると、丸一日作業になってしまいます。セダンの倍の時間と手間がかかる。
充実した寒冷地装備
僕はオプションで寒冷地装備をつけてあります。フロントウィンドウのヒーター、ハンドルヒーター、フロントシートヒーターのパッケージです。
フロントウィンドウヒーターは、ガラスの中に細い電熱線が通っていて、あっという間に曇りが取れる。凍っていても氷がたちまち溶けていく。
これの問題点なんですが、ガラス内の電熱線が意外に邪魔くさい。視界に入ってくるんですよ。一番困るのが、写真撮影時に電熱線にピントが合ってしまうこと。性能の良いカメラほど細ーい電熱線にピタッとピントが合っちゃう。車内からの走行中画像は、これで失敗する確率が3割を超えます。ワンカットしか撮ってない場合、これで失敗した画像をブログにのせなくちゃならない。
ハンドルヒーターとシートヒーターは、たちまちカッと熱くなります。通常の車のヒーターはエンジン熱を利用しているため、暖機が終わらないと暖かくならない。だが、これは関係なく動作直後から温かいので、非常に重宝します。ずーっとONにしているというより、エンジンが温まるまでの間だけ、って使い方ですね。特に冬場かじかんだ手を暖めるのに役立ちました。
広々した室内と使い勝手
車内の幅の広さもさることながら、リアシートをたたむとフルフラットになる後部が非常に使いやすい。
身長171センチの僕であれば、まっすぐに足を伸ばして寝転がることができる。ちょっと狭いが、2人横になれるでしょう。車中泊の際は大変にありがたい。今までの車歴では、ハイエース以外足を伸ばせませんでしたから、大きな進歩です。10日分の車中泊荷物を積載してもなお、たっぷり余裕があった。
また、あちこちにUSB電源とシガーソケット電源があるのも非常に便利です。マキタの温冷蔵庫などつないだり、カメラやスマホの充電に使ったり、電源が多すぎて困ることは何もない。収納部もあちこちに数多く用意されており、これも嬉しい。ただし、助手席のグローブボックスが狭いのが気になるな。
ドアがでかい
左右の4枚のドア、かなりでかいです。自宅駐車場では一杯にドアを開けるとぶつかるようになってしまった。重量もかなりあるので、女子供が開けるのに苦労する。
また、リアドアが最近珍しい片開き式です。これは正直一長一短。重たいドアを上げ下げしなくても良いが、開けた状態でドアがじゃまでしょうがない。右に開くドアですが、開けてしまうと右側からアクセスできず、スペースに余裕がない場所=立体駐車場とかでは荷物の積み下ろしが難しい。
あと、スマートキーへの反応が悪い時があり、ボタンを押してもロックが解除されない時があるんですよね……この車のスマートキーはかなりシビアで、ドアの眼の前にキーがないと反応しません。カバンにキーを入れて、下においた状態じゃ反応しないんですよ。
さて、1年間乗ってきたディフェンダー。
一言で言えば、重厚で安定。静かでなめらか。とてもいい車です。
懸念されていたデカさは、テクノロジーの力でさほど気にならないレベルです。
唯一かつ最大の欠点は、ナビの不安定さでしたが、これは初期不良だった。ファームウェアアップデートでだいぶ改善しています。が、Windowsよりも安定性が低いってのは問題ですねえ。