朝7時、道の駅めじかの里土佐清水で目が覚めた。
僕らしからぬ寝坊です。昨日風呂に入れなかったこともあり、疲れていないといえば嘘になる。
昨日の山また山の酷道とは違い、今日は海沿いの気持ち良い道です。
四国の沿岸部は何回も走っていますが、四国西部のリアス式海岸はショートカットしてきました。入り組んだ複雑な海岸は、どうしても行って帰ってくるピストンルートになってしまいがち。
今回はちょっと丁寧に岬へ行ってみよう。
柏島へ到着。
10mを超える強い風が吹き、海が波立っている。
薄暗い曇り空の上に強風、それでもこの海の透明度!!
切り立った断崖の風景も素晴らしいし、晴れた風のない日に来たかったなー。
道の駅すくもで休憩。
ここ南国高知県でも、すでに平地で紅葉が盛りを迎えつつある。
次に来たのは宿毛湾の北側の岬、外泊です。
海沿いに内泊、中泊、そして外泊と集落が並びますが、一番外側の外泊にこの風景がある。石垣の里です。
明治の中頃までここの入り江は無人だったのですが、内泊と中泊の次男三男の男たちが、ここへ新しい集落を開いた。
険しい岩山を切り開いて平地を作り、そのときに出た石を積み上げて石垣を築いた。
まるで城郭のような石垣が続きますが、これらは全部一般家庭の区画なんですな。
オール人力、大した道具もない中、岩を割って作ったこの石垣、想像を絶する苦労があったと思います。それでも今は空き区画だらけです。
漁業以外に産業がないですからねえ……
空き区画となったところに、五右衛門風呂のあとがあった。鉄鍋をコンクリートとタイルで覆い、下から薪で炊くんですなあ。シンプルで豪快な風呂だ。
区画の半分以上がすでに空地になっています。あと20年もしたら廃集落になってしまうかもしれない。見に行くなら今のうちです。
続きます。