GW北海道ドライブツーリング 七日目前篇

朝5時、目が覚めました。
風邪の具合はまあまあかな。もう喉の痛みはないが、鼻が詰まっている。
天気は、現時点では曇り。でも予報は良くない。
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帰りのフェリーは予約済み、今日を入れて丸二日、時間が残っている。早く函館に着いても意味がない。
ならば今日明日はゆっくりゆっくり走ろう。見かけた道の駅には全部入ってみよう。
まずは札幌に行ってみるか。

走り出してまもなく、土砂降りの雨が降ってきました。
今日もこんな天気です。
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道の駅で道草しつつ、チンタラ走って札幌郊外に来ました。
急に晴れてきたので、こりゃもう天気は大丈夫だな、と思ったのに……
すぐまた雨。
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札幌では午前中、博物館を見よう。
最新の国立博物館、北海道博物館に来ました。

さすが国立、北海道で今まで見た中で一番立派な博物館です。
ゆっくりのんびり、じっくりと展示を見て、映像を見て、3時間ほどそこで過ごしました。
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そしてそばにある北海道開拓の村に11時半にやってきた。
ここは北海道の古い建物を移築した、建物の博物館です。

ピンク色のかわいい建物。これは浦河支庁の庁舎です。
こういった役所の建物から、商家、民家、馬小屋まで、バラエティ豊富な建物群が見られる。北海道に限定せず、明治大正の古い日本家屋が見られる。
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これは一般家庭の台所です。
左奥が流し、手前が水がめです。水道のない時代、水は井戸や川でくんで、天秤棒で担いで台所へ持ってきて、水がめに貯めておいたのです。
水がめには100リットルくらいは入るかな? それでも3日に一度は水汲みに行くのでしょう。
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古い商家の建物ですね。
米穀を売っていた、武岡商店です。
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商店のような大きな建物の台所、かまどが2つ並び、水がめもでかい。
ここで働く人々全員の食事を提供しなくてはならない。
古い日本家屋の特徴は、暗いことですね。こんな暗い中、書きものや読書していたらそりゃ目が悪くなりますな。
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でも、こういう伝統的日本家屋ってのはいいものですね。
なんとなく、落ち着くんです。
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菓子屋の建物内では、本物のお菓子=らくがんを作っていました。
一個ただでもらっちゃった。
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こうして歩いているうちにも、時々雨がザーッとくる。
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自前のビニール傘を持ってきてたのに、建物入り口の傘立てに入れておいたら無くなってた…… くそー、雨が降ってる間、建物内にいるしかないじゃないか。
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古い馬屋の建物です。
奥に白い馬が見えてますが、てっきり実寸の模型だと思っていたら、「ブルルル」と動き出したんで驚愕した。本物の馬だ!
これ、場内を走る馬車を引くための馬なんですなあ。ほんと、びっくりしましたよ。
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開拓小屋です。
三毛別羆事件の跡地にも同様のものが立っていましたが、この開拓小屋はそれより大きい立派なものです。
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中はこんなふうで、地べたにむしろを敷いて、そこで過ごす。
壁は隙間だらけ、寒い日はきついだろうなあ。戦前までこういう小屋で暮らしていた人がいる。
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場内のあちこちでフキの葉が出始めていた。
往路で近くを通った時はまだフキノトウでしたが、一週間経ったらもうフキの葉の季節に変わっていた。
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これは、タコ部屋です。
タコ部屋というのは、全国の食い詰め者、流れ者、いわくつきの者、バクチで負けたものたちを集めて北海道へ送り込み、そこで開拓や鉄道・道路建設などの重労働につかせたんですが、その労働者(タコと呼ばれた)が寝泊まりした建物です。
タコたちは本人の意志とは関係なくここへ叩き込まれ、朝から晩まで重労働、ろくな飯も食えずに死ぬものも多かった。一種の奴隷労働、人身売買です。
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僕が今まで走ってきた直線道路、その建設当時はその奴隷たちが死ぬほど働かされて作ったもので、現場で倒れて死ぬと道端に埋められたといいます。タコ部屋は昭和20年まで続いていたという。
タコの年季明け=工事不能になる季節、つまり冬が来ると開放されましたが、シャバにもろくな仕事が待っているような人たちじゃなかったので、またタコ部屋に戻ってくるやつが多かったとか。
今のブラック企業が人道的に見えるほどの奴隷労働が普通に行われていたのが戦前なのです。


by punto1150 | 2019-05-30 21:15 | ツーリング・旅行 | Comments(0)

Vストローム800DEとランドローバーディフェンダーで遊びに行く日記帳です。


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