VWゴルフのカムフォロワー交換その2

HPFPがはまっていた穴です。
奥にカムシャフトが光って見える。
VWゴルフのカムフォロワー交換その2_d0161702_19403945.jpg


取り外したカムフォロワー。
ほんのわずかに摩耗していますが、まだまったく問題ない。
6万キロ走ってこの状態ですから、10万は余裕で行けそうです。
VWゴルフのカムフォロワー交換その2_d0161702_19404310.jpg




トラブルの前兆はない。オイル管理が良かったからか、エンジンの負荷が小さかったからか。
もしかすると、対策が施されて頑丈になったのかもしれません。

右が新しいカムフォロワー。
まだ交換の必要性はないのですが、せっかく買ったので交換してしまいます。古いのはとっておく。あと5万キロは使えるでしょう。
VWゴルフのカムフォロワー交換その2_d0161702_19410568.jpg



こっちはHPFP側の、カムフォロワーがはまるスプリング。
頭のところでカムフォロワーと接触します。ここの摩耗具合も確認しておきましょう。
VWゴルフのカムフォロワー交換その2_d0161702_19410953.jpg



新しいOリングは、色が黒から水色に変わっていました。
こういうパーツは分解ごとに交換が必要です。
新しいカムフォロワーには裏表にエンジンオイルをたっぷり塗ってから元へ戻します。Oリングにもオイルを。
VWゴルフのカムフォロワー交換その2_d0161702_19411253.jpg



カムシャフトの位置によっては、強いスプリングのテンションがかかっているので、スポっとは入りません。
HPFPを手で押し込みながら、三本の取り付けボルトを差し込み、回していく。締付けトルクは10Nmととても軽いので、なめないよう注意が必要。
三本のボルトは新品を用意してあったのでそれを使いましたが、べつに新品でなくても良さそうでしたね。

なお、アタリマエのことですが、燃料ライン、エンジン内部にゴミなどが入らないよう、清潔に、細心の注意を払う必要がある。
水とか砂とか、もってのほかです。
さわる時以外、ウエスなどをかけてカバーしておく。
VWゴルフのカムフォロワー交換その2_d0161702_19411554.jpg
すべてを元通りに。
詳しいマニュアルがここの右下にリンクがありますので、PDFファイルをご覧ください。締付けトルクも記載されています。


外人さんのですが、同様の作業の動画がこれ。
参考になります。




エアクリーナーボックスを取り付けたら、いったんエンジンをかけて、ガソリン漏れがないか確認しましょう。
ガソリン漏れは即、火災が起きかねない、大事故のもとです。
大丈夫、OKです。ガス漏れはない。

心配で分解点検してみましたが、さいわいトラブルの兆候はありませんでした。
僕の使い方なら、まず10万キロは大丈夫なようです。

とはいえ、対策?されたパーツだったのかもしれず、一回点検しておくのがいいでしょうね。
Oリングだけ買っておけば間に合うはずです。



それにしても不思議なのが、なぜ燃料圧力を得るのにカムシャフトから、って思ったんでしょうね。
摩耗限度を超えるとエンジンを壊してしまう、という致命的欠点があるのみならず。
この構造って、フリクション=エンジンが回る際の抵抗になるんだろうなあ。高圧燃料ポンプにはかなり強いスプリングを使っており、これを駆動するにはエンジンパワーの数%は食われると思う。

そもそもタンクから燃料を吸い上げるポンプは電動なのだから、更に圧を上げたいならこっちも電動にすればいいのでは?って思いますが、どうなんでしょう? ものすごく大きなモーターが必要だったのかな?


あともう一つ文句。
ベルト交換、HPFP取り外しとやってみて感じたのは、やっぱり車って整備性悪いなあということ。
バイクよりも車の整備があまり好きじゃない最大の原因は、何をするにも車を持ち上げて、下へ潜らなくちゃいけないってのがあります。これが正直面倒臭いし怖い。(マッドマックスの一シーンが記憶に残ってるもので……)
もうひとつがたった一つのパーツを外すために、あれこれと外すものが多いってこと。

ベルト一本交換するのに、下へ潜るか、ホイールを片方外すかの選択を迫られた。
またHPFPは、本体の設計自体が感心せず、わざわざボルトへのアクセス性を悪くしてるところが見受けられた。

まあ、それでもゴルフは直四のFFですから、ボクサーエンジンとかに比べたらはるかに手を入れやすいので、文句言うのは悪い。ヘタすればバンパー、ラジエーターを外すかもしれない作業ですからね。
スバルはそうとうアクセス性が悪かったけど、ポルシェ911なんて見るからに整備性悪そうですもんね。プラグ外すのに車体持ちあげるとか、悪夢です……



Commented by ECSジェッタ at 2015-01-19 20:38 x
お疲れ様でした.

私のカムフォロワ(タペット)は,自分で最初に見た時は限りなくステージ4に近いステージ3でしたね.今も手元にありますが,薄皮一枚でおもいっきり凹んだ形です.
もうカム自体がデロンデロンでした.それまでディーラー任せでしたが症状が出始めてから原因がわかるまで,2−3万キロは走ったと思います.あてにならんですね.

そんな状態になっても,上り坂とか高速道路に入らなければ普通に乗れるんですよね.症状が出るかどうかは,高圧側の燃料ラインが「息切れ」するかどうかなんでしょう.
たぶんタペットに穴が開いてもブローはしずらいと思います.構造上.
ただ,高速の上り坂で追い越し車線に入っているときに,急に失速したりするので,えらい怖かったです.

カムにはrevision AとBの2種類があって,Bカムだと(100%ではないが)だいぶ強いようです.ぷんとさんのはBカムじゃないかな.オイル管理の良さもあると思います.
私はAカムでしたが,当然Bカムに変えました.チェーン一山かけ間違えて,低速スカスカ,どっかんターボになるというミスもやりましたが.

またオイル管理が良くても,PCV壊れるー>スラッジ発生ー>オイル循環に問題ー>ポンプとタペットの潤滑に問題ー>問題発生!というのもありそうです.
いろいろ問題ありなエンジンなんですよねー.でももう問題の出処は把握した感じなんで,25万キロ目指しています.

Commented by Kachi at 2015-01-20 00:14 x
車の下に潜るというのは怖いですよね。
スタンドでバイトしていた時はリフトだったから抵抗なかったけど、自宅での軒下整備だと馬に乗せないといけない。
そのときに東日本大震災級の揺れが来たらひとたまりもないですもんね。
顔の上に落ちた車体が揺れで前後左右に激しく動くなんて、考えたくもない(-。-;
拙宅のVariantは1400だからか、エンジンルーム内はスカスカです(*^_^*)

Kachi//
Commented by punto1150 at 2015-01-20 18:45
ECSジェッタさん
さすが、トラブルを経験された方の情報は密度が高いですね。
すごく勉強になります。

走れちゃうんですね……あのカムフォロワーがペナペナになるってのは相当な状態だったと思います。
それに、カムが二種類ってのが初耳です。欧州車ってのはユーザーサイドに内緒でいろいろ手を入れますからねえw
Commented by punto1150 at 2015-01-20 18:48
Kachiさん
カーリフトには憧れます。「名車再生!」とか見てると、らくらく作業ができてるので、いいな~と毎回思いますよ。

クルマを持ち上げるときに毎度悩むのが、ジャッキをどこに掛けるかってことで、ようやくまあ、決まってきました。
ECSにジャッキパッドを車体下部に取り付けてしまうキットがあるので、それを次に買おうかと思ってます。
まあ、一番いいのはレースカーで見かける、内蔵エアジャッキなんですけどねwあれは便利そうだなあといつも思ってます。
by punto1150 | 2015-01-19 19:46 | クルマ | Comments(4)

Vストローム800DEとランドローバーディフェンダーで遊びに行く日記帳です。


by punto1150