昨年の今頃、わざわざテントを背負って足柄峠を歩いて越えてみた。
水4Lなども加え、実地の登山を想定した重量でした。
そうとう重くて、こりゃダメだと判断せざるを得なかった。
その時背負ったテントは、モンベルのクロノスドーム2型。
ツーリングに持っていくテントです。
カタログスペックでは、本体、フライシート、ペグ、ポール合計で2.43kg。
それにグランドシートを加え、実測してみたところ3.2kgあった。
3kgというのは、背負って歩くには重たいのです。
なんとか軽いテントはないだろうか?
そう思って調べていると、最近流行りのULトレッキングというのがあるらしい。
UL=ウルトラライト つまり、必要最低限、ぎりぎり軽量化した装備で山に登るというのです。
その場合、テントは通常のテントではなく、ツェルトで代用するという。
ツェルトとは、シェルターとも呼ばれ、要するに簡易テントのことです。
急な雷雨とか、ビバーグ(野宿)の必要が出てきたときに、テントとしてつかったり、あるいは単にかぶったりして風雨をしのぐ。
ツェルトか……動画で見ている分にはたしかにテントの代わりになりそうだけど。
そう思いつつ半年。
そろそろ今年の泊りの山登り計画を立てる時期に来ました。
混雑する夏の山小屋に泊まるのを避ける場合、どうしてもテント泊になる。
しかし、テントは重い。
ならば、ということで買ってみたのです。ツェルトを。
入手したのは、ファイントラックのツェルト2ロング。
実物を手にとってみて、やはり驚くほど軽い。そしてコンパクト。
ナイロンのウィンドブレーカーを丸めたくらいの重量しかない。
ただし、ポールもペグもロープも含まれない。
いきなり山の上でこれを使うのは不安ですから、自宅のベランダで張ってみました。
ポールの代わりにトレッキングポールをつかう。
ペグが打てないのでペットボトルで代用。
いやあ、こんなですよ。
ペグで固定できないとはいえ、デロンとだらしなく垂れ下がっている。
四隅をペグで固定した上で、さらに中間の二ヶ所、屋根の中間二ヶ所もペグで引っ張らないとちゃんと形にならないな。
そして何より、床がクローズドされておらず、パカっとあいているのです。
地面からの浸水は免れない。
つまり、ツェルトで宿泊するには、分厚いマットと防水のシェラフカバーが絶対必要だということ。
雨が降ったら水びたしの地面で寝なくてはならないのですよ。
さらに、ペグが刺さる地面でないとまずい。
ロープを石に巻いて固定するにしても、大きな石が最低10個はないとならない。
ツェルト、完全に非常用と言える。
そして、張れる場所も限られる。
晴れてればいいけど、雨の下この中で熟睡できるとは思えないなあ。絶対雨漏りするし、地面は水びたしです。
そして、これ単体では使えない。
トレッキングポールはあるからいいとして、ペグが最低10本、できれば14本、そして分厚いエアマットと防水のシェラフカバー。
これらを追加で買わないとダメってことです。2万くらいかかる。
こりゃどうしたもんかねえ。
やっぱり一人用の軽量かつ自立するドーム型テントを買ったほうがいいのかな?