フォルクスワーゲンゴルフのクーラント交換その2
2013年 02月 02日
冷却ホース内側を見るときれいで汚れもなかった。もちろん、上側のホースもクイックリリースタイプです。まあ、こっちは手の入る余地が十分で難しくなかったですね。
ただ、サーモスタットが開いてないのでホースの水の届く範囲は限定的です。
ホースのカプラを元どおりはめ込み、ロックスプリングをはめる。アンダーガードを取り付けてジャッキ台を外す。
いよいよクーラントを入れます。
以下、ベントレーマニュアルの文章を拙訳したものを書きましょうか。
1- エアを逃がしながら、濃縮クーラントと水を適切に混合したものをゆっくりとエキスパンションタンクへ注ぐ。
2- エキスパンションタンクキャップを取り付け、エンジンをかけて、少なくともラジエータファンが回るまでエンジンを動かす。
注意:もし暖機中にエキスパンションタンクが完全に空になってしまったら、エンジンを止める。慎重にエキスパンションタンクキャップを外し、MAXマークまで注ぐ。エンジンを再スタートし、ファンが回るまで続ける。
3- エンジンが冷えたら、エキスパンションタンクのクーラントレベルを再チェックする。クーラントレベルはMIN~MAXの間になければならない。(必要に応じてクーラントを補充するという意味でしょう)
国産車のクーラント注入&エア抜き作業とは、結構違いますね。非常に簡潔な手順です。
外車にはラジエーターキャップがついていないのが多い。この車もそうです。
クーラントの注入&エア抜きはエキスパンションタンクからおこなう。だからエキスパンションタンクは非常に頑丈で、中の構造が複雑。
ラジエーターキャップがないかわり、エキスパンションタンクのキャップがその代わりを果たす、特殊な構造をしています。クーラントが熱い時は、タンク内に圧がかかっていますので要注意です。
また、エキスパンションタンクの構造が単なるタンクではなく、クーラントのエアを抜くための循環通路も備えています。だから、「クーラントリザーバータンク」ではなくて、「エキスパンションタンク」なのでしょう。
国産車の一般的な冷却系では、リザーバータンクは冷却水循環路の外に置かれているのに対し、この車はエキスパンションタンクとして循環路に組み込まれている、というとらえ方でいいのかな?
だから、ラジエーターからクーラントを抜くと、エキスパンションタンク内の水も排出されるのです。
さて、エキスパンションタンク中ほどまで新液をゆっくり注ぎます。
使うクーラントは、赤の濃縮タイプ。
本来はフォルクスワーゲン純正のロングライフタイプを使うよう指定がありますが、私は市販品で済ませます。
タンク半分まで注ぎ終わったら、上記のように、タンクのキャップをカチッと言うまでしっかり閉め、エンジンをかける。この、キャップを閉めてから、というのが国産車との違いの一つかな。水温が上がってくると、内圧がかかってエアがタンクへ吐き出されるしくみ。
(ちなみに国産車の一般的ラジエーターの場合、キャップを開けたままそこからエアを抜くし、エア抜き用のプラグが備わる場合もある)
エンジンを始動すると、最初はぐーっとタンクの液量が減っていくので、下限を切ったらエンジンを止めてクーラント補充。
だんだんクーラントが減らなくなっていくので、エンジンかけっぱなしで待つ。
エアはエキスパンションタンク上部の配管からゴボゴボ戻ってくる。この配管は、冷却系の一番高い場所につながっていますので、そこへエアが集まるのです。
水温が上がってサーモスタットが開き、さらに上がってラジエーターファンが回るのを待つ。ちなみにGTIのサーモスタットは85℃で開き始め、105℃で全開。なので水温計が90℃を示せばすでに開いているはず。
真冬ですからねー、なかなかエンジンが温まらず、40分以上かかってやっとファンが回った。
しばらくおいてエンジンを冷やし内圧が下がるのを待つ。最後にクーラント容量上限=リザーバータンク中ほどまでクーラントを注いで終わり。
しばらくクーラントか水を入れたペットボトルを車に常備しておくと安心。すぐ補充できるようにね。
せっかくジャッキアップしましたが、まだオイル交換の時期じゃない。あと3ヶ月くらい後かな?
翌日、首都圏は大雪。
ブレーキのテスト&クーラント量のチェックのため、といいつつ、雪の中を車で走り回って遊んでいました。
まったく異常なし。ブレーキのタッチもいいし、クーラントも減らない。
作業成功です。