R1150GSのフロントタイヤ交換 その2
2011年 09月 19日
ビードワックスをビードへウエスかスポンジで塗る。ドバっと塗る必要はないけど、少なすぎても効率悪い。ワックスがはみ出たら、あとで拭き取ればいいです。
ビードワックスは小さい缶で十分な量。時間が経つと固くなってしまうので、買いだめは無意味。
そして忘れちゃいけない、エアバルブの交換。エアバルブもゴム製ですので、2~3年に一回は交換したい。
フロントのダブルディスクが邪魔になるので、曲がったエアバルブがいいんじゃないか。なので、ディトナ製の曲がったエアバルブを買いました。2個セットで400円くらいだったか。
古いエアバルブをカッターで切り取り、新しいのにビードワックスを塗って、指先で押し込みました。ムシ回しでムシを増し締めします。
軽点には日本製だと丸が描いてあるのですが、このタイヤはぽちっと筆で書いたような軽点です。軽点がエアバルブのところに来るよう、タイヤを組む。
タイヤレバーを使ってリムにはめ込んでいきました。これがなかなか力仕事。
ポイントは、腕力に頼らず、タイヤに両ヒザで体重を乗せることです。ヒザをタイヤのどこに置き、体重をかけるか、常に意識する。腕力頼りはうまくいきません。先に挙げた動画、その点をよくご覧ください。
よく言われることですが、日本製タイヤはビードが柔らかくて組みやすい。欧州タイヤはかなり固く、すんなりと行きませんね。先の動画みたいにさくさくはめることができず、体力と時間を消費しました。
とはいえ、タイヤの脱着だけなら10分ほどの作業で済んだ。途中で回転方向を間違えたことに気がつき、プラス10分のロスを生じましたが。
サイドウォールの剛性が高い欧州タイヤは、ビードの剛性も高い。独特の乗り味とライフの長さはそこから来ているようです。
もうひとつコツとしては、タイヤを外すときは「向こうから手前へ向かって」逆にタイヤをはめるときは「手前から向こうへ向かって」レバーを入れていくといいと思います。タイヤに膝で体重をかけますので、このほうがやりやすいのです。
タイヤレバーの差し込み口は、右手でレバー、左手でタイヤ下側から「開いてるところ」を探りましょう。左手の使い方がポイント。左手の指先でレバーがかかる場所を探り当て、そこにレバーを押し込む。
タイヤがホイールにはまったら、エアコンプレッサーでエアを充填し、ビードを上げる。
「パコン」「パコン」と二回音がして、これでタイヤ組み付け完了です。
ちなみにこの写真、回転方向が逆に組まれた状態です。ここまで組んで、あれっと気がついた。ここからまたタイヤを外して、組み直したわけです。とんでもない手間でした。まあ、タイヤ交換の練習したと思えばいいか…
チューブレスタイヤの組み付けには、どうしてもエアコンプレッサーが必須です。かなり以前何とかしてハンドポンプで組めないか、やってみたんですが…まったく徒労でした。無理。
エアコンプレッサーがあると、ビックリするくらいあっさりビードが出る。1.5くらいエアを入れたらもうパコン、と音がする。本当に楽ちんです。たまにしか使わないけど、あると絶対便利な道具です。
エア圧を調整したら、ホイールバランスを取る作業です。
まずは古いウエイトを全部剥がす。そしてバランサーにホイールをセット。
運よく、わずか15グラムのウエイトを一箇所に貼っただけでバランスが取れました。なかなか精度の高い作りを感じさせますね。
これがツアランスEXPのタイヤパターン。
「ヒゲ」が生えておらず、丸いポツポツがある。好感の持てる仕上げです。ミシュランのビバンダム君同様、メッツラーのゾウのキャラクターがトレッドにあるのが面白い。ゾウさんが「走ってる方向」が回転方向です。左右どちらからでも見えるので、いいアイデアですね。
ちなみに!この画像は左右逆に撮ってます。組み付け後のトレッドパターンは左右逆。
ホイールを車体に組み付け、最後にブレーキ周りとタイヤのトレッド面を脱脂して出来上がり。ホイールベアリングの点検と給油も忘れずに… ベアリングはまだまだ行けそうです。
ブレーキキャリパーを脱着すると、引きずりが出ることがままある。こういう時はパッド=ブレーキピストンをいったん押しこんで戻しましょう。全て組みあがったら、ブレーキレバーを何回か引いてパッドをディスクに当てるのをお忘れなく。
作業時間はホイールの脱着、バランス取りも含めて、全部で1時間20分。回転方向を間違えて組むトラブルがありましたが、まあうまくいきました。
しかしまあ、暑いですなあ…
もうお彼岸なのに、真夏のような陽気が続く。これじゃ整備もツーリングもまだ乗り気にならないなあ。
ブレーキ周りの整備が待ってるのですが、もうちょっと先にしようかな。
ブログへのコメントありがとうございます。
全く自分で点検整備さえもしない...いや、出来ない自分ですがよろしくお願いします。
ツアランスEXPは今のアナキー2以前に使用していましたが、私好みよりもクイックに曲がり過ぎる感じでしたが、減りが少なくてなかなかロングライフなタイヤでした。
ぷんとさんの好みに合うタイヤだと良いですね!
R1200GSがトラブルとのこと、大変でしたね。なんだかBMWのバイク関連ブログを巡っていると、トラブルの報告があちこち上がっているような気がして…本来すごく丈夫なバイクのはずなんですけどね。私のはもうすぐ10万キロですが、まだ一回も壊れたことがないです。(電球の球切れ除く)だから、本来10万20万楽勝のはずなんです。
私は手動ポンプで大丈夫でした(知り合いも同じく大丈夫でした)。
段減りは空気圧を高目にすると少なくなります。
これはどんなタイヤでも同じ傾向なのでツアランスも同じで、ブレーキを良く使う人ほど段減りしますね。
私は常にF2.5、R2.9入れてます。
ただ、空荷だと滑り出しが早くなる傾向があるようです。
折角ホイールを外したんだから、ディスクを片方裏返せば良かったのに(余計なお世話ですね)。
前にチューブレスタイヤのビードあげ断念したのは、もう20年も前です。記憶がはっきりしないのですが、半日ポンプ押してたのを覚えてますw
あの時はリムとビードの間に指が入るほどの隙間がありまして、こりゃ絶対駄目だ、と思って断念しました。だから、たぶんタイヤが潰れ気味だったんでしょう。ハンドポンプでもいける、という情報は初めてですので、次はやってみようか?いや、やらないでしょうねw
空気圧の件、私も同じことを考えまして、Fは2.4にしていました。が、駄目だった。まあ、2万5千キロももったのです。文句は言いますまい。
これ以上エア圧を高くすると、滑り出しがちょっと唐突な感じがして、嫌だったんですよ… ライフが伸びることはわかっちゃいるのですが。
ブレーキディスク、思いつきもしませんでした。すっかり忘れてた。
まあ、そう遠くない機会にブレーキキャリパーを外すときがあるでしょうから、その時ついでにやろうかしら。
タイヤ交換お疲れさまでした。いつも詳細な作業写真大変参考になります。
それにしても25,000kmも持ったんですか!? やっぱり猛暑時に乗らないのが良いんすかね。あ、失礼、テクニックですね。 ウィリーしたりとか(^_^)v
自分はミシュランやメッツラーは比較的ビードが柔らかいと感じていました。ツアラー系とオフ系のタイヤの違いなんですかね。特にパイロットロード2はスムーズに作業出来ました。
同じ欧州メーカーでもコンチネンタルのロードアタックは相当硬かったです。嵌めるのも大変なら取り外すのも大変でした。
それと、自分が履いたほとんどのタイヤに軽点のマークが無いのですが、ぷんとさんがおおっしゃる通り、精度が上がって、タイヤ単体でバランスが取れているってことなんでしょうかね。そう勝手に理解してバランスとったことないんです(バランサーを持っていないだけなんですが...)。
>BMWのバイク関連、トラブルの報告があちこち...
( ̄O ̄;) ハッ!
頑張って修理しま〜す。
軽点マークですが、今回買ったやつは赤い適当な印がぽちっとあっただけで、脱着作業中に剥がれて消えてしまいました。かなり適当なものでした。
バランス取りですが、ちょっと前にバランスの狂ったホイールで走ったことがあるのですが、高速走行でははっきり体感できる違いがありました。ブルブル、という低周波の振動。なので、バランス取りはおすすめです。きっとベアリングの寿命とか違うんじゃないかなあ?
でも、バランス取れてると嫌な振動が無くなって気持ち良いのは本当です。
均等に減るのかな?
アナキー2は端まで使えた反面、空気圧を高めにしててもフロントの段減りがありました。
こちらはライダーの足廻りが故障中です。
ツアランスEXPはすっかり皮むきが終わりました。600キロもワインディング走ったら大丈夫ですなあ。印象としては、接地感がやや固め、旋回性軽め。一般的なツアラーの感覚からしたら、アナキーのほうがたぶん好かれるでしょう。
足の骨折の方は、まだギブスが外せないようで、時間かかりそうですね。骨がくっついたらもう動かしちゃいたいのでしょうが、お医者の方針ならしょうがないでしょう。筋肉が落ちてしまっているでしょうから、リハビリが本番ですね。